新築建物の登録免許税はこう計算!評価額の調べ方もご紹介

こんにちは。司法書士法人小屋松事務所です。

前回は「司法書士への支払いは「報酬」だけじゃない?請求書の総額を正しく理解するための必要知識」というタイトルで、司法書士の報酬や、実費(登記手続の際に必要となる税金)についてお話しました。

今回は、関連する内容として、「実費」の部分となる「登録免許税」について解説したいと思います。

 

不動産登記・商業登記に関わらず、登記手続きを法務局に申請する際には、「登録免許税」というお金を納める必要があります。当事務所からは「手数料」「法務局に納める税金」「印紙代」というような表現でご説明をしている費用のことです。

登録免許税の額や計算方法は全て法律で定められていますが、今回は所有権保存登記の登録免許税についてご説明したいと思います。

 

所有権保存登記の申請の際は、「不動産の評価額の下3桁を切り捨てた額×4/1000(要件を満たせば1/1000や1.5/1000となる軽減措置も有)をした額の下2桁を切り捨てた額」の登録免許税がかかります。

例えば、不動産の評価額が「12,345,678円」の建物の場合、

①下3桁を切り捨てた額:12,345,000円に、

②4/1000を掛け:12,345,000円×4/1000=49,380円

③下2桁を切り捨てる:49,300円

ということで、49,300円の登録免許税が必要になる、という計算になります。

 

では、肝心の「不動産の評価額」は、一体何を見れば分かるのでしょうか?

基本的には、「固定資産税の課税明細書(毎年5月頃に送られてくるもの)」「評価証明書(市町村の税務課等で取得)」「名寄帳(市町村の税務課等で取得)」などの書類を確認することとなります。

しかし、上記の書類は、「毎年1月1日の時点でそこに建っていた建物」しか載ってきません。そのため、家を新築した場合は、上記の書類を見ても評価額が確認できない場合があります。

いわゆる「建売住宅」の場合は、「あらかじめ建てていた建物をお客さんに売り、売ったタイミングでお客さん名義として所有権保存登記を行う」ため、建てたタイミングによっては上記の書類に載っている可能性もあります。

しかし、「注文住宅」や、「建売住宅でも建ててすぐ売れた場合」は、上記の書類には載ってきません。

 

そのような場合は、「新築建物課税標準価額認定基準表に記載の平米単価×床面積」という計算を行うことで、評価額とします。

例えば熊本県内の場合、木造の居宅(=人が住むための建物)は、1㎡あたり99,000円と定められています。

(https://houmukyoku.moj.go.jp/kumamoto/content/001413604.pdf ※法務局HPより「熊本地方法務局館内新築建物課税標準価格認定基準表(基準年度 令和6年度)」)

※この表は都道府県によって価格が異なるほか、数年に一度見直されるため、上の数字はあくまで令和7年度時点での熊本地方法務局管轄内での基準額です。

 

また、表の中の「種類」「構造」は、該当する建物の表題部に登記されている事項を基準にするため、好きに決めることや実態と異なる申告はできません(表題部の登記は、土地家屋調査士が行います)。また、床面積も、表題部に記載されているとおりの数字を使わなくてはなりません。

この表を用いることで、新しく建てられたばかりの建物であっても、評価額を出すことができ、登録免許税の計算ができるようになるのです。

 

しかし困ったことに、建物の種類は、上の表に出てきている16種類だけではありません。

例えば学校の校舎の場合、登記簿上はおそらく「校舎」となっていますが、上の表に「校舎」はありません。

その場合は、同じく法務局が公開しているこちらの表(https://houmukyoku.moj.go.jp/kumamoto/content/001413605.pdf ※法務局HPより「建物の種類別の認定基準対応表」)を参考に、類似する種類の額で計算することになります。

校舎の場合、「店舗・事務所・百貨店・銀行」の額を使うように書いてありますね。

 

しかし更に困ったことに、建物の種類によっては、この2番目の表にすら載っていないこともあります。

その場合は、最初の表のうち一番近そうなものをこちらで判断して、その額を使うしかありません。

例えば、当事務所で以前扱ったケースとして、お寺の「納骨堂」の登記がありました。

このときは、「納骨堂」=「お骨がたくさん保管されている場所」=「倉庫」では?という発想から、「倉庫」の評価額を用いました。

結果何事もなく登記は完了したため、熊本地方法務局においては、「納骨堂」は「倉庫」と似た建物と考えてよいという判断がなされたのでしょう。

 

以上、所有権保存登記の登録免許税と評価額に関する解説でした。

当事務所では、居宅から工場、納骨堂まで、様々な建物の所有権保存登記のご依頼を受け付けております。

所有権保存登記の前提となる表題部登記を行う土地家屋調査士の紹介もできますので、お困りの際は、当事務所までお気軽にお尋ねください。

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