遺言者の意思と、受ける者の気持ちに微妙なズレがあるケース
相談内容
先日、兄である長男が他界され、奥さんや子供は無く、両親も既に亡くなっているので、相続人は妹と甥・姪(亡くなった姉の子ども)と弟の4人です。
遺品整理していて出てきた遺言書を持参されました。
それによると、「遺産の全てを、妹と内縁の妻Aに2分の1ずつ相続させる」と書いてありました。遺産は、預金だけで不動産はありませんでした。妹さんとAさんは殆ど交流がなかったので、間を取り持って欲しい、とご依頼に見えました。
対策
まず、遺言書の内容をAさんに伝えると共に、遺言書の検認を行い、遺言執行者を選任する必要がありましたが、Aさんのご意向により当事務所(法人)が遺言執行者に選任されました。
次に相続人の確定作業を行なうと共に遺産額の確定のため預貯金の残高証明書を取り寄せました。そのうえで改めて受遺者であるAさんに遺産額をお伝えし、受贈の意思を確認したところ、受取りを辞退したいと家庭裁判所へ相続放棄の申立てをされたのです。
その結果、Aさんが受けるはずであった財産が本来の相続人に帰属することとなり、改めて相続人全員で遺産分割協議をし、弟と甥・姪で相続することになりました。
そこで、遺言執行者において、預貯金の解約をし、遺言書、遺産分割協議書に基づき遺産の分配を完了しました。遺言者の思わくとは違った結果になってしまいましたが、受遺者の気持ちをしっかりお聞きし、意思を尊重することも大事なことと思います。
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